フルモデルチェンジが期待される日産のフラッグシップミニバン「新型エルグランド(E53型)」は、第3世代e-POWERと電動4WDシステム「e-4ORCE」を軸に、WLTCモード燃費約16.8km/L(予想値)の達成が見込まれています。
大容量67Lの燃料タンクを確保することで、計算上の航続可能距離は無給油で1,100kmを超え、実走行でも約900kmのロングドライブをこなす優れたグランドツーリング性能を発揮する設計です。
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新型エルグランド(E53型)の航続距離とe-POWER燃費性能
新型エルグランドの航続距離は、WLTCモード燃費約16.8km/Lと燃料タンク容量67Lの組み合わせにより、理論上最大約1,125.6kmに達する見通しです。
従来のV型6気筒ガソリンエンジンをはじめとする大排気量自然吸気ユニットから完全脱却し、発電専用の1.5L直列3気筒可変圧縮比「VCターボ」エンジンと高出力駆動モーターを組み合わせたシリーズハイブリッド「e-POWER」へと刷新されます。
新型エルグランドの航続距離と燃費性能における基本スペック(予想値含む)は以下の通りです。
- パワートレイン:1.5L 直列3気筒VCターボ発電専用エンジン + 第3世代e-POWER
- 駆動方式:e-4ORCE(電動4輪駆動システム)
- WLTCモード平均燃費(予想):約16.8km/L(市街地:15.2km/L、郊外:17.8km/L、高速道路:16.9km/L)
- 燃料タンク容量:67L(使用燃料:無鉛レギュラーガソリン)
- 計算上の最大航続距離:約1,125.6km(満タン給油時)
- 実走行想定航続距離(達成率80%想定):約900km(実燃費約13.4km/L換算)
先代モデルとなるE52型エルグランド(2.5Lガソリン/FF)のJC08モード燃費10.8km/Lと比較すると、測定基準がより厳格なWLTCモードに移行した上でも大幅な燃費向上が見込まれます。
車両重量は最新の安全装備や電動化ユニットにより2.4t〜2.5t規模に達する見込みですが、可変圧縮比エンジンの高い熱効率と緻密な回生エネルギーマネジメントにより、無給油での長距離走破性を大幅に引き上げています。
ライバル「トヨタ アルファード」との航続距離・燃費・スペック比較
長距離ツーリング性能を検証する上で最大の比較対象となるのが、フラッグシップミニバン市場を牽引するトヨタの40系アルファードです。
ハイブリッド4WD(E-Four / e-4ORCE)同士で比較した場合、燃費性能そのものは拮抗していますが、燃料タンク容量の差が長距離ドライブ時の給油インターバルに影響を与えます。
主要スペック・寸法・航続距離の比較
項目 日産 新型エルグランド(予想スペック) トヨタ アルファード(ハイブリッドZ E-Four)
全長×全幅×全高 4,995mm × 1,895mm × 1,975mm 4,995mm × 1,850mm × 1,935mm
ホイールベース 3,000mm 3,000mm
車両重量 2,430kg〜2,510kg(推定) 2,290kg
パワートレイン 1.5L VCターボ + e-POWER 2.5L 直4 + シリーズ・パラレルHV
WLTCモード燃費 約16.8km/L(開発目標値) 16.7km/L
燃料タンク容量 67L 60L
最大航続距離(計算値) 約1,125.6km 約1,002.0km
実走航続距離(80%想定) 約900km 約800km
車両本体価格 6,800,000円〜(予想価格帯) 6,570,000円
タンク容量の差が生む長距離ツーリングのゆとり
アルファードのハイブリッド4WDモデルが備える燃料タンク容量60Lに対し、新型エルグランドは67Lと7L大きいタンク容量を確保する計画です。
実走行燃費をカタログ値の80%と仮定した場合、アルファードの実質航続距離が約800kmであるのに対し、エルグランドは約900kmを維持できる計算になります。高速道路の深夜走行やサービスエリアの混雑を避けた柔軟な給油計画を立てられる点が強みです。
年間10,000km走行(レギュラーガソリン170円/L換算)における燃料代の試算では、新型エルグランドが約101,000円、アルファードが約101,700円となり、ランニングコスト面ではほぼ同等となります。
長距離ドライブの快適性を支える先進運転支援と車内居住性
長距離ツアラーとしての実用性を左右するのは、航続距離の長さだけでなく、ドライバーの運転負荷軽減と乗員の疲労抑制性能です。
新型エルグランドには、高速道路でのロングドライブを支援する最新鋭のテクノロジーと快適装備が多数投入される見込みです。
- プロパイロット2.0の採用:高速道路の同一車線内におけるハンズオフ(手放し)ドライブに対応し、長距離巡航時の疲労を劇的に低減します。
- 遮音構造と静粛性の追求:発電専用VCターボエンジンの稼働音を徹底的に遮断する遮音ガラスや吸音材を配置し、高速走行時でも全席で明瞭な会話が可能な室内空間を実現します。
- 3列目シート格納と積載力:長距離旅行やゴルフバッグの積載に対応する広大なラゲッジスペースを確保し、フル乗車時でも十分な荷物容量を維持します。
- ゼログラビティシート:乗員の体圧分散を最適化するシート設計により、長時間の着座による腰や背中への負担を抑制します。
長距離ドライブで実燃費を伸ばす5つの運転テクニック
100%モーター駆動のe-POWERは、アクセルワークや車速コントロールがバッテリーの充放電効率に直結します。実走行でカタログ値に近い低燃費を引き出すための重要ポイントは以下の通りです。
- ECOモードおよびe-Pedalの活用:回生ブレーキを最大限に活用し、減速時の運動エネルギーを効率よく回収して発電用エンジンの始動頻度を抑えます。
- クルーズコントロールによる等速巡航:プロパイロットを活用して不要な加減速を排除し、無駄な電力消費と急なエンジン発電ロスを防ぎます。
- 緩やかな発進加速の実践:発進時は穏やかにアクセルを踏み込み、モーターへの過剰な大電流供給を避けることでバッテリー残量を温存します。
- タイヤ空気圧の適正管理:車重2.5t前後の重量級ミニバンでは空気圧低下による転がり抵抗の悪化が大きいため、月1回の冷間時チェックを徹底します。
- 車内空調の適正設定:冷暖房による電力消費を抑えるため、シートヒーターやステアリングヒーターを併用してエアコン設定温度を最適化します。
記者としての視点と今後の市場見通し
新型エルグランド(E53型)は、単なるラグジュアリーミニバンにとどまらず、「ドライバーズ・グランドツアラー」としての独自性を明確に打ち出したモデルになると評価できます。
アルファードが後席の快適性を最優先にしたショーファードリブン的な性格を強めているのに対し、エルグランドは「e-4ORCE」による4輪トルクベクタリングと低重心プラットフォームによって、ワインディングや高速コーナリングでもミニバン特有の横揺れを抑えたスポーティな操縦フィールを提供する点が大きな差別化要素です。
登坂路や追い越し加速時においても、1.5L VCターボが低回転域から効率よく発電を行い、大出力モーターによるシームレスで力強いトルクデリバリーを実現します。
自らステアリングを握って家族とともに長距離ドライブを楽しみたいドライバーにとって、無給油900kmクラスの足の長さと洗練された操縦安定性を兼ね備えた新型エルグランドは、極めて競争力の高い選択肢となるはずです。
よくある質問
新型エルグランドに純ガソリン車や2WDモデルは設定されますか?
新型エルグランド(E53型)は、1.5L VCターボを発電用とする第3世代e-POWERと電動4WD「e-4ORCE」を組み合わせたパワートレインが主力となる見込みであり、純ガソリン車や前輪駆動(2WD)の設定は限定的または非設定となる可能性があります。
高速道路をメインで走った場合の実走行航続距離はどれくらいですか?
エアコンの使用状況や乗車人数にもよりますが、実燃費を約13.0〜13.5km/Lと想定した場合、67Lの燃料タンクにより約870km〜900km前後は無給油で連続走行が可能です。
使用する燃料はハイオクですか?レギュラーガソリンですか?
発電専用の1.5L VCターボエンジンは無鉛レギュラーガソリン仕様として開発が進められており、大出力モーター駆動でありながら経済的な燃料コストで運用できる設計となっています。

